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【取り組みの経過報告】文科省通知「特別支援学級及び通級による指導の適切な運用について」をめぐる動きについて

4月27日付けで、文科省から「特別支援学級及び通級による指導の適切な運用について」という通知が出されました。この通知において文科省は、昨年度に実施した実態調査をもとに、「特別支援学級に在籍する児童生徒が、大半の時間を交流及び共同学習として通常の学級で学び、特別支援学級において障害の状態や特性及び心身の発達の段階等に応じた指導を十分に受けていない事例がある」とし、各教育委員会等に対して、特別支援学級に在籍している児童生徒については、原則として週の授業時数の半分以上を目安として特別支援学級において授業を行うことを求めています。通知を受けた自治体ごとの対応は様々で、中には来年度からのの運用変更を決めて子どもたちの学びの場の選択を求めている自治体もみられており、各自治体からは「特別支援学級が半減される予定だ」という声も聞こえる反面、「通知は来たが来年度以降の体制に変更はない」という声もあります。

School Voice Projectでは、教職員WEBアンケートサイト「フキダシ」で、2022年7月1日(金)〜2022年7月18日(月)の間、アンケートを実施しました。また、7月31日には、オンラインにて『特別支援学級及び通級の運用変更について』語り合う会~文科省通知「特別支援学級及び通級による指導の適切な運用について」を受けて~を開催し、全国の教職員や保護者の方と情報や意見を交換しました。それ以外にもこの件に問題意識や関心を寄せるメンバーがそれぞれのつながりを生かして各自治体の状況などについて情報収集を続けています。

私たちは、通知の趣旨は一定理解しつつも、一部自治体で起きている性急な運用変更については弊害が大きく問題があると考えています。
16日には、理事の武田が文部科学省を訪れ、オンラインで各地の現職や元職の教職員メンバーとつなぐかたちで、特別支援教育課の職員の方と、通知の趣旨や運用の実際について、意見交換をしました。現在、これらを踏まえて、提言をまとめるべく内部で議論を重ねています。

この通知をめぐる取り組みについては、引き続き、都度ご報告いたします。